2023 〜 2024年

  • 令和5年度 第4回企画展

    江戸LIFE
    同時開催:
    うきよえ物語 ~広重が描いた物語の浮世絵~

    2023年11月14日(火)~2024年1月21日(日)

    庶民文化が花開いた江戸時代。庶民のメディアとして発達した浮世絵版画にはそこで暮らす人々のくらしや文化、流行など様々なものが描き込まれています。本展ではそんな江戸時代の人々の“LIFE”(くらし・生活)を浮世絵で紹介します。

  • 令和5年度 第3回企画展

    広重とめぐる名物・名所
    同時開催:コミック東海道!

    2023年8月15日(火)~11月12日(日)

    歌川広重が江戸日本橋から京三条大橋までの東海道の風景を描いた「東海道五十三次」には、それぞれの宿場にちなんださまざまな名物や名所が登場します。本展では広重が手掛けた東海道シリーズからPart1では『東海道』(蔦屋版東海道)、Part2では『東海道五拾三次之内』(保永堂版東海道)、Part3では『五十三次名所圖會』(竪絵東海道)の3つのシリーズ作品をそれぞれの会期にて展示。それぞれの「東海道五十三次」の作品と共に画中に描かれた名物・名所を紹介します。

  • 令和5年度 第2回企画展

    富士山世界文化遺産登録10周年記念
    広重か北斎か
    ~二人が描いた富士の景~

    2023年6月6日(火)~8月13日(日)

    浮世絵の風景版画を語る上で欠くことのできない、葛飾北斎と歌川広重。本展では世界文化遺産「富士山」登録10周年を記念して二人の絵師が富士山を題材に描いた名作3シリーズ、葛飾北斎の『冨嶽三十六景』と歌川広重の『不二三十六景』と『冨士三十六景』を中心に紹介します。大胆なモチーフの扱いと卓抜な画面構成が特徴の北斎と、季節や気候の表現を効果的に使いながら写生に基づく土地固有の景観を描き出した広重。「広重か北斎か」浮世絵界を代表する二人の絵師が描いた富士山の景色をお楽しみください。

  • 令和5年度 第1回企画展

    道 ~人やモノをつなぐ~
    同時開催:蔵出し!広重美術館

    2023年4月4日(火)~6月4日(日)

    江戸時代に整備された五街道をはじめとする街道や河川や湖沼、海上を多くの荷を乗せて船で行く水運などの交通網の発展は江戸時代の文化や経済の発展に欠かせない要素のひとつです。江戸幕府が開かれてから約200年、広重をはじめとする絵師たちが浮世絵に描いた人やモノをつなぐ様々な“道”をお楽しみください。

2022 〜 2023年

  • 令和4年度 第5回企画展

    家康と東海道~どう描いた広重~

    2023年1月24日(火)~4月2日(日)

    関ヶ原の戦いの勝利により、権力を強めた徳川家康がそれを盤石なものとすべく手掛けたのが、自身の居城である江戸から京坂を結ぶ「東海道」の整備でした。家康によって各宿場が制定され、整備が進んでいった街道には多くの人やものが行き交うようになり、江戸時代後半には庶民の旅ブームが起こりました。このブームを背景に生まれたのが歌川広重の『東海道五拾三次之内』(保永堂版)をはじめとする「東海道五十三次」の浮世絵シリーズ作品です。
    本展では、広重の「東海道五十三次」のシリーズ作品を中心に「東海道」に残る家康の足跡を紹介します。

  • 令和4年度 第4回企画展

    いろいろ魅せます 五十三次!

    2022年11月15日(火) ~ 2023年1月22日(日)

    歌川広重の代表作と言えば何といっても『東海道五拾三次之内』(保永堂版)でしょう。実は広重はこの代表作以外にもその生涯において20種類以上の「東海道五十三次」のシリーズ作品を手掛けたといわれています。
    本展では当館が所蔵する広重が手掛けた東海道シリーズ10種の内、Part1では人物が主体の『五十三次』(人物東海道)、Part2では狂歌が画中に詠みこまれた『東海道五拾三次』(狂歌入東海道)を大展示室にて全宿場の作品をそれぞれの会期で一挙公開。さらに小展示室では『東海道五十三次細見圖會』(Part1展示)、『東海道張交圖會』(Part2展示)といった変わり種の東海道五十三次のシリーズを紹介します。
    広重が様々に描くいろいろな「東海道五十三次」の魅力をお楽しみください。

  • 令和4年度 第3回企画展

    広重と国貞
    ~二人の絵師が描いた東海道五十三次~

    2022年9月13日(火)~11月13日(日)

    誰もが知っている歌川広重の『東海道五拾三次之内』(保永堂版)。この保永堂版東海道を背景に使った別の絵師が描いた「東海道五十三次」をご存じでしょうか。本展では歌川広重の『東海道五拾三次之内』と、歌川国貞の『東海道五十三次之内』、またその二人の合作の『雙筆五十三次』の3シリーズをご紹介します。江戸後期の歌川派を代表する二人の絵師が描いた「東海道五十三次」をお楽しみください。

  • 令和4年度 第2回企画展

    浮世絵で学ぶ日本史 源平の争いと鎌倉幕府

    2022年7月12日(火)~9月11日(日)

    浮世絵には、平安時代や鎌倉時代など江戸時代以前の人物や物語を描いた作品も多く存在します。本展では平安時代に台頭してきた武士の歴史を浮世絵に描かれた武者絵で紹介します。武士の台頭から源平の争いを経て鎌倉幕府が成立するまで、浮世絵で学ぶ日本史をお楽しみください。
    同時開催として小展示室では、静岡市東海道広重美術館が新規に収蔵した初代から三代目までの広重作品を紹介します。

  • 令和4年度 第1回企画展

    江戸名所四日めぐり

    2022年4月5日(火)~7月10日(日)

    徳川家康の入府以降、開発が進み大都市に成長した江戸の町には、地方から様々な理由・目的で人々が訪れています。本展では地方から訪れる人向けの宿が多かった馬喰町を起点に、日帰りで回れる江戸のスポットを東・西・南・北に分けて紹介した旅行案内図『江戸見物四日めぐり』を参考に、広重が描いた浮世絵で紹介します。

2021 〜 2022年

  • 令和3年度 第5回企画展

    広重と富士山

    2022年1月25日(火)~4月3日(日)

    信仰の対象として、また芸術の対象として古くから日本人に親しまれてきた富士山。2013年には『富士山-信仰の対象と芸術の源泉』として世界文化遺産に認定されました。本展では芸術と信仰の二つのテーマで富士山を紹介します。

  • 令和3年度 第4回企画展

    忠臣蔵

    2021年11月16日(火)~2022年1月23日(日)

    元禄15年(1702)12月14日の赤穂藩浪人達の吉良邸討入り(赤穂事件)を題材にした「忠臣蔵」。江戸時代には『仮名手本忠臣蔵』が人気演目として数々演じられ、浮世絵にも多く描かれています。主君の仇を苦労しながら準備して、本懐を遂げる物語は江戸時代の人々の人気を集め、特に討入のあった12月には公演が多く、年末の風物詩にもなっていました。本展では「忠臣蔵」を中心に浮世絵に描かれた仇討ちの物語を紹介します。

  • 令和3年度 第3回企画展

    弥次喜多と行く 東海道五十三次

    2021年9月14日(火)~11月14日(日)

    弥次郎兵衛と喜多八を主人公に二人の珍道中を書いた十辺舎一九の滑稽本『東海道中膝栗毛』は享和二年(1802)の初編刊行から続編も含め、21年にも渡り書き続けられた長編の大ベストセラーです。この膝栗毛のヒットは江戸時代の旅ブームの火付け役となり、人々の旅への興味関心の高まりは後の広重の浮世絵版画「東海道五十三次」へと繋がっていきます。本展では広重が手掛けた二つの東海道シリーズ、『東海道五拾三次之内』(保永堂版東海道)と『東海道』(隷書東海道)の浮世絵版画と共に膝栗毛の物語をたどっていきます。弥二さん喜多さんとともに江戸時代の東海道を旅してみましょう。

  • 令和3年度 第2回企画展

    浮世絵で見る江戸のくらし

    2021年7月6日(火)~9月12日(日)

    江戸時代の大衆印刷として発達した浮世絵版画には人々のくらしや文化、流行など様々なものが描き込まれ、当時の様子を今日の私たちに伝えてくれます。本展ではそんな江戸時代の人々の働くすがたや、日常生活の様子、娯楽など“くらし”にスポットを当てご紹介します。浮世絵で見る江戸のくらしをぜひお楽しみください。

  • 令和3年度 第1回企画展

    名所江戸百景
    ~広重の残した最後の江戸風景~

    2021年3月30日(火) ~7月4日(日)

    名所絵師として広く知られる歌川広重。その生涯にて於いて最も多くの作品を手掛けたのは自身の住まう江戸の風景でした。本展ではその中の一つ、広重が最晩年に手掛けた集大成ともいえる『名所江戸百景』をご紹介いたします。本展では、全120点に及ぶ大作を約40点ずつ三つの会期にわけ、描かれた場所をエリアに分けて作品を展示、また一部の作品には、『名所江戸百景』の下絵になったともいわれる『絵本江戸土産』や、広重がそれ以前に手掛けた江戸の名所絵なども展示し見比べを行います。3会期を制覇して、広重の『名所江戸百景』をより深くお楽しみください

2020 〜 2021年

  • 令和2年度 第4回企画展

    江戸のデザイン帖
    ~雛形本と浮世絵に見る意匠の美~

    2021年1月19日(火)~3月28日(日)

    現在、われわれが「きもの」や「和服」と呼んでいる日本伝統の衣服は、江戸時代以前においては一般に「小袖」と呼ばれていました。形態に重きを置く西洋の衣服に対し、その背面を中心とした意匠に重きを置く日本の「小袖」。本展では小袖の模様にみられる意匠の美を江戸時代の浮世絵とファッションデザインの見本帳でもある雛形本で紹介します。

  • 令和2年度 第3回企画展

    うきよえ探検隊!
    ~浮世絵に描かれた○○を探せ~

    2020年11月3日(火)~2021年1月17日(日)

    江戸の大衆印刷物として花開いた浮世絵版画には当時の人々の興味に従い、人物・物・風景など様々な情報が描き込まれています。本展ではそういった絵の中に描かれた細かな描写に着目しています。展示作品を通して浮世絵を読み解く“探検”に出掛けてみませんか。

  • 令和2年度 第2回企画展

    二大街道
    ~東海道と中山道~

    2020年8月25日(火)~11月1日(日)

    街道の整備に伴う人々の往来の増加や庶民の旅への興味の高まりなどにより、浮世絵のジャンルのひとつとして確立した街道絵。本展では江戸と京を結ぶ主要街道、海岸線を通る「東海道」と列島中央の山間を通る「中山道」。この二大街道を描いた浮世絵版画のシリーズ作品を紹介します。Part1では美人画の名手 渓斎英泉が起筆し、後に広重が作画を引き継いだ『木曽海道六拾九次之内』を日本橋から大津宿までの全70点に希少作「雨の中津川」を加えた計71点、Part2では広重の代表作『東海道五拾三次之内』(保永堂版)を日本橋から京までの全55点を展示します。季節や天候、時間帯など様々な組み合わせによって彩られたシリーズ作品の魅力をお楽しみください。

  • 令和2年度 第1回企画展

    これも五十三次
    ~広重が描いた三つの東海道~

    2020年3月31日(火)~8月23日(日)
    ※臨時休館:4月18日(土)~5月31日(日)

    「東海道五十三次」といえば歌川広重!これはほとんどの人に共通するイメージでしょう。でも東海道の浮世絵を描いたのは広重だけではないこと、また広重が何種類もの東海道のシリーズ作品を手掛けていることは知らない人も多くいます。本展では当館が所蔵する広重が手がけた東海道シリーズ十種の内、『東海道五拾三次』(通称:狂歌入東海道)、『東海道』(通称:隷書東海道)、『東海道五十三次之内』(通称:行書東海道)の3シリーズを宿場ごと各会期に分け展示。それぞれ判型(サイズ)の異なる画面に広重が様々に描く東海道の風景をお楽しみください。

2019 〜 2020年

  • 令和元年度 第5回企画展

    寺社参詣旅めぐり
    ~江戸の旅すがた~

    2020年2月4日(火)~3月29日(日)

    主要な街道の整備が整い、旅や地方の情報が出版され、庶民の間でも娯楽としての旅が楽しまれるようになった江戸時代後半。とはいえ、誰でも自由に旅を出来た訳ではなく、その理由は限られていました。本展では旅の理由として許されていたものの中から江戸近郊の物見遊山、寺社を参詣する信仰の旅をご紹介します。本来は普段の信仰心などから判断して許可された寺社参詣の旅も次第に解釈が緩くなり、単なる遊山旅の名目として使われるようになってきます。江戸時代の娯楽としての旅をお楽しみください。

  • 令和元年度 第4回企画展

    日本の伝統四季ごよみ
    〜旧暦と二十四節気〜

    2019年11月26日(火)~2020年2月2日(日)

    現在、日本では月日を知る術として明治五年(1872)の改暦以降、太陽暦(新暦)が使用されていますが、それ以前は中国の暦が元となる月の満ち欠けを基準に、1年間の太陽の動きを考慮した太陰太陽暦(旧暦)が使用されていました。本展では江戸時代に使われた太陰太陽暦とともに、浮世絵に描かれた日本の四季折々の姿をご紹介します。

  • 令和元年度 第3回企画展

    由比本陣公園開館25周年記念
    今昔東海道ステヰシヨン

    2019年8月20日(火)~11月24日(日)

    由比本陣公園・静岡市東海道広重美術館開館25周年を記念し、本展では歌川広重が描いた東海道の浮世絵版画とともに、江戸時代の宿駅と明治以降に開設されていく鉄道の駅を紹介する展覧会を開催します。江戸時代、多くの人やモノが行き交い発展した東海道の宿駅ですが、明治時代の鉄道敷設とともに大きく姿を変えていきます。東海道の宿駅と東海道線の駅、そして東海道本線敷設までの歴史をお楽しみください。

  • 令和元年度 第2回企画展

    浮世絵に見る意匠(デザイン)の世界

    2019年6月11日(火)~8月18日(日)

    浮世絵版画の背景や人物の衣装には、直線や曲線で構成される幾何学模様や連続模様、身近な植物や伝説上の動物を題材にしたものなど、多種多様なモチーフがデザインされています。本展では浮世絵版画の中に見ることができる、様々な意匠(デザイン)をご紹介いたします。

  • 令和元年度 第1回企画展

    命の火・命の水
    ~旅と日常を支えた火と水~

    2019年4月2日(火)~6月9日(日)

    スイッチ一つで簡単に手に入れることが出来る現代でも、ライフライン“命綱”として重視される火と水。江戸時代にはガス管や各家庭で蛇口を捻れば出るような水道、電線といったものは通っておらず、火や水の確保は生きる上で最も重要な条件でした。本展では街道画を中心に浮世絵版画に描かれた“火”と“水”の作品をご紹介します。明かりとしての“火”や暖をとる“火”、飲用の“水”に清潔さを保つための“水”。江戸時代の人々の生活とともにある“命の火・命の水”をご覧ください。

2018 〜 2019年

  • 平成30年度 第5回企画展

    江戸のそら
    -広重の浮世絵に見る気候表現-

    2019年2月5日(火)~3月31日(日)

    所絵師として名を馳せた歌川広重は、特に季節のうつろい・天候の変化・時間の経過などを効果的に作品に取り入れ、高い評価を得ました。移り変わる空の表情を巧みに切り取った作品は、現代に暮らす私たちにも浮世絵に描かれた江戸時代の雰囲気を伝えてくれます。浮世絵に描かれた様々な「そら」と、その下で暮らす江戸時代の人々の様子をお楽しみください。

  • 平成30年度 第4回企画展

    城たび!
    -お城で旅する東海道-

    2018年11月27日(火)~2019年2月3日(日)

    戦国時代には全国各地に多数あった城も、慶長二十年(1615) 江戸幕府の一国一城令により大きく数を減らし、その後は藩政の中心地としてその地を代表するものへと変わっていきます。本展では東海道を描いた浮世絵版画を中心にその地を代表する風物として描き込まれた城々をご紹介します。大展示室では両会期合わせて東海道から十二、全国も含めると合計二十二の浮世絵版画に描かれた城が登場。小展示室では静岡市所蔵の「東海道屏風」に加え、静岡が誇る徳川家康ゆかりの駿府城跡の発掘調査で見つかった関連資料も展示します。どうぞ、お城めぐりの旅をお楽しみください。

  • 平成30年度 第3回企画展

    広重没後160年記念
    めいしょ広重

    2018年8月14日(火)~11月25日(日)

    多くの名所を描いた浮世絵師、歌川広重。広重没後160年を記念する本展では、広重が数多く残した名所絵の中から、「富士」「東海道」「江戸」を描いた作品を会期ごとにご紹介します。江戸の人々が親しんだ広重の「めいしょ」を、存分にお楽しみください。

  • 平成30年度 第2回企画展

    出張日本平動物園
    うきよえどうぶつ館

    2018年6月5日(火)~8月12日(日)

    江戸時代のどうぶつたちが美術館に大集合!出張日本平動物園「うきよえどうぶつ館」を期間限定で開館します。身近に生きるどうぶつから、物語の中に出てくるどうぶつ、着物や建物にデザインされたどうぶつまで。浮世絵の中に隠れたさまざまなどうぶつたちに出会える楽しい「うきよえどうぶつ館」にぜひお越しください。(デザイン)をご紹介いたします。

  • 平成30年度 第1回企画展

    AIKO×江戸ガールズコレクション

    2018年4月3日(火)~6月3日(日)

    世界を舞台に活躍するストリートアーティストAIKOと広重美術館の初のコラボレーションが実現!本展では世界中を旅する現代の絵師AIKOの世界と、広重、三代豊国、国芳をはじめとする歌川派の絵師による女性にフィーチャーした浮世絵を一挙に展示致します。日本初公開となるAIKOの巨大壁画や、浮世絵版画の技法で制作された「亜米利加ノ夢」、東海道や歌舞伎に登場する浮世絵の中の江戸ガールズファッションなど、私たちも身近に感じる作品が満載です。江戸から現代まで、時代を超えて愛される「ガールズ」たちの世界をお楽しみください。

2017 〜 2018年

  • 平成29年度 第5回企画展

    徳川記念世界囲碁まつりイン静岡関連事業
    浮世絵と囲碁

    2018年2月6日(火)~4月1日(日)

    東アジアを中心として、2000年以上の歴史を持つ囲碁。奈良時代には日本にも伝播し、正倉院には碁盤と石が伝えられています。さらに、『枕草子』や『源氏物語』といった古典文学にも数多く登場するなど、古くから公家や武士のたしなみとして親しまれてきました。近世になると囲碁はやがて庶民も楽しむ娯楽の一つとなり、その様子は歌舞伎や浄瑠璃、浮世絵の中にも舞台を演出する小道具として登場してきます。本展では徳川記念世界囲碁まつりイン静岡にあわせ、エルヴィン・ゲアストルファーコレクションより囲碁が描かれた浮世絵作品を展示します。浮世絵と囲碁、江戸時代の人々が親しんだ二つの文化をお楽しみください。

  • 平成29年度 第4回企画展

    江戸⇔東京百景
    同時開催:ジュゼッペ・デ・フランチェスコ「東京百」

    2017年11月28日(火)~2018年2月4日(日)

    歌川広重が本格的に風景版画を手がけはじめたのは、『東海道五拾三次之内』シリーズの刊行より三年前、天保初年(1830)頃に自身が暮らす江戸の風景を描いた『東都名所』だといわれています。それから約25年、数多くの作品を残してきた広重が最晩年にいどんだのが『名所江戸百景』です。全120点(別に目録あり、一部に二代広重作品含む)にも及ぶ大作の中には、ヨーロッパ印象派のゴッホやモネといった画家たちに影響を与えた作品もあり、これまで国内外の多くの人々に影響を与えてきました。本展では、『名所江戸百景』を中心に広重が「江戸」の風景を描いた作品を展示します。『名所江戸百景』の刊行から約10年後、「江戸」は「東京」へとその呼び名を変えます。広重が残した「江戸」の風景の数々をどうぞお楽しみください。同時開催として小展示室ではイタリアの写真家、ジュゼッペ・デ・フランチェスコの「東京百」を展示します。広重の『名所江戸百景』のオマージュとして、160年後の東京を切り取った写真作品のシリーズです。江戸の風景版画と現代の東京をトレースした風景写真、一つのテーマでみる二つの異なる表現の世界をお楽しみください。

  • 平成29年度 第3回企画展

    広重生誕220周年記念
    歌川広重 三つの東海道

    2017年8月22日(火)~11月26日(日)

    「東海道五十三次と言えば、広重!」といわれるほど、「東海道」の浮世絵は今や広重の代名詞となっています。広重はその生涯で二十種類を超える東海道のシリーズ作品(揃物)を手がけたといわれています。本展では、広重の代表作『東海道五拾三次之内』(保永堂版東海道)をはじめ、図柄・色彩・彫り・摺りの美しさで評価の高い『東海道五十三次之内』(行書東海道)、『東海道』(隷書東海道)の三つの大作を一挙にご紹介します。三種とも横の構図で描かれており、同じ宿場の風景をめぐりながら、それぞれの画の中に隠されたさまざまな工夫と魅力に迫ります。小展示室では、広重が手がけたその他の東海道シリーズもあわせてお楽しみください。

  • 平成29年度 第2回企画展

    広重生誕220周年記念
    広重・豊国・国芳
    -雙筆五十三次と東海道五十三對-

    2017年6月13日(火)~8月20日(日)

    嘉永六年(1853)刊の評判記『江戸寿那古細撰記(えどすなごさいせんき)』の浮世絵師番付に「豊国にかほ(似顔)国芳むしや(武者) 広重めいしよ(名所)」と紹介されているように、この三人の浮世絵師はそれぞれ異なるジャンルの作品で高い人気を得ていました。本展では、その三代豊国、国芳、広重がそろって筆を寄せた東海道のシリーズ『雙筆五十三次』、『東海道五十三對』をご紹介します。これらは東海道を取り上げた作品でありながら、宿場やその周辺の風景ではなく、そこに残る伝説や関係する歴史上の人物などが描かれ、絵師それぞれの得意なジャンルをそのままに楽しむことができます。江戸時代後期、浮世絵界で最大の規模を誇った歌川派の三人の人気絵師による東海道作品をお楽しみください。

  • 平成29年度 第1回企画展

    広重生誕220周年記念
    浮世絵と広告

    2017年4月4日(火)~6月11日(日)

    現代では美術作品として鑑賞されている浮世絵版画ですが、江戸時代では商業的なメディアとしても扱われていました。特に広告的な側面は強く、浮世絵版画の名所絵や当時の書物である版本に看板やのれんなどの広告媒体を描く、対象商品を描きこむなどの手法で商品の宣伝がなされていました。また、幕末の開港より茶葉(お茶)の輸出が盛んになると、パッケージともいえる茶箱に貼るためのラベルが浮世絵版画の技術を用いて制作されました。茶箱絵と呼ばれたラベルは後にアルファベットを使用したことから「蘭字」と呼ばれるようになります。本展では浮世絵版画の中でも広告としての意味合いを含んだ名所絵を中心にご覧いただきます。また、茶箱絵の移り変わりを茶葉の輸出業の歴史と共にご紹介します。

2016 〜 2017年

  • 平成28年度 第5回企画展

    三人の広重

    2017年1月31日(火)~4月2日(日)

    名所絵師として人気を博した初代歌川広重ののち、広重を名乗る絵師は五代まで続きました。その中でも浮世絵師として数多くの名所絵を描いたのは三代広重までで、江戸後期から明治中期までの変わりゆく日本の姿を、三人の広重たちは活き活きと描いています。本展では、初代から三代までの広重が描く名所絵を中心にご紹介し、その作品を比較することでそれぞれの広重の対比を試みます。さらに、三人の名所絵以外の浮世絵もご覧いただきます。

  • 平成28年度 第4回企画展

    まるごと富士

    2016年11月22日(火)~2017年1月29日(日)

    美しく雄大な富士山は、そのものが神の山として信仰の対象とされてきました。標高の高さと均整のとれた裾野の広がりに魅了され、その姿は多くの絵画や造形物に表現されています。本展では、江戸時代の絵師、歌川広重が描いた『不二三十六景』、『冨士三十六景』の浮世絵版画シリーズを中心に、富士の風景とともに描かれた江戸時代の庶民の姿をご紹介します。あわせて、イギリスの写真家チャールズ・エマーソンが多重露光によりとらえた、幻想的な富士山の姿をご覧ください。

  • 平成28年度 第3回企画展

    広重 最初と最後の東海道

    2016年9月13日(火)~11月20日(日)

    名所絵師として名を馳せた歌川広重は、生涯において数多くの東海道の揃物を手掛けています。風光明媚な名所にとどまらず、街道のさまざまな情景や風物に合わせ、豊かな四季の移ろいと変化に富んだ天候を盛り込んだ抒情的な作品の数々は、現代でも日本をはじめ世界的に根強い人気があります。本展では、広重が最初に手掛けた東海道の揃物にして、最も好評を博した『東海道五拾三次之内』(通称保永堂版東海道)と、亡くなる三年前に刊行された最後の東海道の作品『五十三次名所圖會』(通称竪絵東海道)をご紹介します。刊行年に約二十年の開きがある二つの揃物から、広重の風景を描く画法の変化をたどります。

  • 平成28年度 第2回企画展

    江戸のおもちゃ絵

    2016年7月12日(火)~9月11日(日)

    浮世絵版画には鑑賞するだけではなく、「おもちゃ絵」と呼ばれる実際に遊び道具として楽しまれた浮世絵(木版紙製玩具)もつくられました。その種類は、双六、もの尽くし絵、着せ替え絵、組上絵、判じ絵など多岐にわたり、子どもから大人まで幅広い層に楽しまれ、子どもにとっては、遊びながら学べる教材の役割も果たしました。本展では、切ったり、組み合わせたり、考えたりすることを楽しんだ遊べる浮世絵「おもちゃ絵」と、おもわず笑いがこぼれるような、風景画と大きく趣の異なる歌川広重のユーモアあふれる戯画や戯画風に描かれた東海道の浮世絵を展示し、江戸の遊びの世界をご案内します。

  • 平成28年度 第1回企画展

    東海道旅みやげ

    2016年4月5日(火) ~7月10日(日)

    江戸時代後半、主要な街道の整備が整い、旅や地方の情報が出版され、庶民の間でも伊勢参りや金比羅参りなどの参詣の旅が多く行われるようになりました。それに伴い寺社仏閣周辺や街道沿いには、その場でしか食べられない名物、軽くて持ち運びのしやすいお土産を商う店が並び、旅人たちを楽しませました。本展では、広重の描いた東海道の揃物とともに東海道の名物やお土産をご覧いただきながら、各地域の多様な文化をめぐります。

2015 〜 2016年

  • 平成27年度 第5回企画展

    浮世絵のあか

    2016年2月2日(火)~4月3日(日)

    浮世絵の赤色には天然染料である紅(紅花)が主に用いられました。それは高級品であったことから、一枚の浮世絵で多量に使われることは稀でしたが、透明感のある鮮やかで強い発色は、僅かに用いるだけで浮世絵を華やかに演出しました。明治時代になると海外からの新しい絵具の導入によって、浮世絵の赤は新しい時代の特徴として、より鮮やかな赤色(洋紅)へと変遷していきます。本展覧会では赤の色彩が魅力的な浮世絵とともに、紅花などの天然染料を素材とした辻けいの作品をご紹介します。現代では目に触れる機会の少なくなった、古くから受け継ぐ伝統の色とそれを用いた革新的な表現に迫ります。

  • 平成27年度 第4回企画展

    はんがのけしき

    2015年11月10日(火)~2016年1月24日(日)

    江戸時代、庶民に求められた浮世絵版画は、明治時代になり新しい印刷技術の発達や写真の登場によって木版画の需要が次第に減少し、必然的にその状況にあらがうために、表現や形態は時代とともに変容していきました。本展覧会では、名所絵師・歌川広重の浮世絵をはじめ、明治後期から浮世絵版画の技術再興と近代的表現を模索した「新版画」、従来の分業体制から脱却し「自画・自彫・自摺」などによって作家の芸術表現を高めようとした「創作版画」より展開した「現代版画」から、様々な風景木版画をご紹介します。

  • 平成27年度 第3回企画展

    家康と広重の東海道

    2015年8月11日(火)~11月8日(日)

    家康は天下統一後すぐに東海道の整備に着手、街道が整うと交通量が増加し、東海道を行き交った大名行列、商人や職人らによって各地に様々な文化がもたらされました。庶民の旅の需要が高まった江戸時代後期、歌川広重は人々でにぎわう東海道の風景を浮世絵に表しました。本展覧会では広重の代表作『東海道五拾三次之内』、『東海道』、幕末の絵師たちが京へ向かう十四代将軍徳川家茂を描いた『東海道名所風景』を展示します。併せて、府中を訪れた職人から現代に受け継がれる静岡市の伝統工芸、諸国から静岡市内の史跡に伝わる文化財の数々をご紹介いたします。

  • 平成27年度 第2回企画展

    広重となぞなぞ浮世絵
    -名所絵で見る判じ絵の世界-

    2015年6月2日(火)~8月9日(日)

    目で見るなぞなぞ「判じ絵」。答えとは直接無関係の絵や文字から隠された意味を導き出す、遊び心が詰まった浮世絵です。本展覧会では、名所や食べ物、道具といった様々なテーマを扱った判じ絵を展示いたします。名所を題材とした判じ絵では、その場所を描いた広重の名所絵を答えとしてご紹介し、判じ絵と名所絵を同時にお楽しみいただける当館ならではの展示といたしました。判じ絵が示した場所を広重の作品ではどのような風景だったのかお確かめください。

  • 平成27年度 第1回企画展

    東海道旅めぐり
    -しずおか二峠六宿-

    2015年3月31日(火)~5月31日(日)

    名所絵師・歌川広重は、人々で賑わう「東海道」の様子を幾度も描きました。今回はその中から『五十三次名所圖會』 (竪絵東海道)、『東海道五十三次之内』(蔦屋版東海道)を展示します。併せて、静岡市内にある東海道「二峠六宿」の 様子を描いたバラエティ豊かな名品をご紹介します。旅情あふれる浮世絵の中にある、東海道へ旅に出てみませんか。

2014 〜 2015年

  • 平成26年度 第5回企画展

    大御所さまの東海道
    -五十三次旅景色-

    2015年2月3日(火)~3月29日(日)

    徳川家康は天下を統一すると東海道の整備に着手し、やがて街道は多くの人々でにぎわいました。家康没後400年にあたる本年、歌川広重の東海道シリーズの浮世絵と共に、徳川家ゆかりの貴重な品々、東海道にまつわる文化財をご紹介することで、「大御所」家康の偉業と広重が描いた東海道の旅をたどります。

  • 平成26年度 第4回企画展

    めいしよ×にかほ
    -浮世絵筆くらべ-

    2014年11月18日(火)~2015年2月1日(日)

    幕末を代表する二人の絵師が、互いの得意分野で一つの画面に筆を寄せた『雙筆五十三次(そうひつごじゅうさんつぎ)』、『東都高名會席盡(とうとこうめいかいせきづくし)』をご紹介します。併せて、静岡県の版画家による風景木版画、公益財団法人アダチ伝統木版画技術保存財団による人物木版画を展示します。

  • 平成26年度 第4回企画展

    江戸と明治の天才 広重×香山
    -世界が絶賛した浮世絵と幻のやきもの-

    2014年9月13日(土)~11月16日(日)

    由比本陣公園、静岡市東海道広重美術館は本年9月で20周年を迎えます。この節目の年を記念し、当館所蔵品を代表する『木曾海道六拾九次之内』、『東海道五拾三次之内』(保永堂版東海道)と共に、田邊哲人コレクションより眞葛焼の数々を一挙公開いたします。

  • 平成26年度 第2回企画展

    東海道ハイウェイ
    -江戸から現代の肖像-

    2014年7月8日(火)~9月11日(日)

    本展覧会では江戸と現代の作家が捉えた、東海道をめぐる人々をテーマにした作品を紹介します。歌川広重の『五十三次』(通称人物東海道)56点、歌川派を代表する広重、三代豊国、国芳の合作『東海道五十三對』55点と共に、英国人作家カール・ランダルの『東海道ハイウェイ』14点を展示します。

  • 平成26年度 第1回企画展

    御上洛東海道
    -幕末のジャーナリズム-

    2014年4月1日(火)~7月6日(日)

    本展では、三代将軍家光公以来229年ぶりの徳川将軍上洛という、歴史的な出来事を題材に描かれ、通称『御上洛東海道』と呼ばれた、全百六十三枚の大揃物『東海道名所風景』をご紹介します。併せて、瓦版などの幕末の世を報じた資料をご紹介します。

2013 〜 2014年

  • 平成25年度 第5回企画展

    広重と江戸の旅人

    2014年2月4日(火)~3月30日(日)

    本展では、東海道の宿場とその周辺の風景など、臨場感あふれる当時の情景が描かれている、歌川広重の『五十三次名所圖會』(通称竪絵東海道)、『東海道五十三次之内』(通称蔦屋東海道)、『東海道五十三次細見圖會』をご紹介します。併せて、江戸時代の旅人が携帯した旅道具の数々と共に、静岡市の伝統工芸品をご紹介します。

  • 平成25年度 第4回企画展

    東京ストーリー/アフター広重

    2013年11月19日(火)~2014年2月2日(日)

    本展では、広重晩年の傑作『名所江戸百景』と、エミリー・オールチャーチの広重へのオマージュ作品をご紹介します。オールチャーチは『名所江戸百景』のシーンとなった場所を実際に訪れ、その背景をモチーフとして現代の風景画を作り上げています。広重の『名所江戸百景』が、日本の歴史における決定的瞬間を記してきたように、オールチャーチの東京ストーリーは、現代の都市の本質を象徴しているのかもしれません。

  • 平成25年度 第4回企画展

    『浮世絵POP』
    江戸〜現代のポップカルチャー

    2013年9月18日(水)~11月17日(日)

    本展では、当館所蔵の歌川広重の代表作『東海道五拾三次之内』(保永堂版)、世界に数点しかないと言われる『中津川』(通称 雨の中津川)を含む『木曾海道六拾九次之内』を中心に110点を一挙展示します。併せて、日本を代表するグラフィックデザイナー 田中一光や粟津潔、現代アーティストの山口晃、ミヤケマイ、山口藍などによる現代木版画を紹介しながら、伝統木版の新たな可能性を探ります。

  • 平成25年度 第2回企画展

    富士山世界文化遺産登録記念特別企画
    『ドキュメンタリー富士』

    2013年7月17日(水)~9月16日(月・祝)

    本展では、浮世絵を江戸時代のドキュメンタリーとして捉え、名所絵師として名を馳せた歌川広重晩年の作『冨士三十六景』『不二三十六景』と、浮世絵に魅せられたイギリス人写真家クリス・スティール=パーキンスの「富士40景」をご紹介します。

  • 平成25年度 第1回企画展

    しりあがり寿 × 広重 『弥次♡喜多 in 東海道』

    2013年4月16日(火)~7月15日(月・祝)

    本展では、「しりあがり寿× 広重『弥次♡喜多 in 東海道」と題し、しりあがり寿の「真夜中の弥次さん喜多さん」と広重の『東海道五拾三次』を対比しながら、日本橋から岡部までの東海道宿場を巡ります。

  • 館蔵品展

    三代歌川豊国 キャラクター東海道

    2013年4月2日(火)~4月14日(日)

    本展では、三代歌川豊国が描いた「役者見立東海道五十三驛」(出版期間1852年2月ー翌年1月)をご紹介します。東海道の各宿場町や街道の風景を背景に、その場所に縁のある歌舞伎演目のキャラクターを配した晩年の名作・力作 63点に目録2点を加えた65点を展示します。

TOPへ